朝日新聞「経済」欄2005.04.27

「行員が来て「相続税だけで9億円はかかりますよ」と対策を勧めた。」
「バブルが崩壊した後も、毎月250万円を返していたが、「10億円の一括返済」を迫られ、・・・担保のビルや駐車場、自宅は競売され、それでも、UFJ信託は・・・破産を申請した。」

「「かつて銀行には、自宅を競売にかけるようなことは恥ずかしいこと、という節度があった」と旧第一勧銀OBの経営コンサルタント宮本孝さんは指摘する。担保を処理して回収しなければならない時は、お客を説得して売却に持ち込むのが常識だったという。いまや強制競売は日常の風景となり、その延長上に破産申請が始まった。」

みずほ銀行が私たちに対して行ってきたのも、これと全く同様のことである。銀行は相続税対策として融資を提案してきた過去について、一切の説明をしない。

本当に、どこのメガバンクもこういうやり方で市民の生活を破壊してきたのである。そして巨額の公的資金を受けながら、納税を免除されたままなのである。銀行の業績が奇跡的回復をした影に、このような社会的良識に反する取立てをしてきた事実が存在するのである。提携企業には巨額の債権放棄を一方でしておきながらである。

全銀協の宣言にはこうある。
「あらゆる人の人権を尊重しつつ、社会からの期待に真摯に応え、その社会的責任を果たすべく、不断の努力を払う」「社会的規範にもとることのない、誠実かつ公正な企業活動を遂行する。」

日本の金融を支えるメガバンクが自らが作った規律との矛盾など一顧だにせず、金に目がくらんだ一企業に堕していることを国民はもっと知るべきではないだろうか。銀行は私たち国民の税金で救済されているのだから。しかし銀行に非があっても、今の日本は銀行に罪を問う仕組みが全くといっていいほどないのである。