6月11日 国会参議院財政金融委員会にて金融商品取引法改正案をめぐって、再度、民主党よりバブル期の銀行の融資に関する貸し手責任が追求された。

みずほ銀行のケースではないが、まず三井住友銀行に現在競売にかけられている方の手紙が議員に配布され、大臣らの前で読み上げられた。
なお注記しておきたいが、この方は当「みずほ銀行被害者の会」にメールを送られてきたことから、私たちとやりとりがはじまった。国会で読み上げられた手紙も当会宛てにきたものを、当会が民主党議員複数に転送したものである。もし同様のバブル期の銀行の提案型融資による被害者の方がおられたら、是非ページ一番上の「MAIL」欄よりご一報ください。

以下、議事抜粋。
峰崎直樹君
「あるとき、銀行員が何度も自宅を訪問して、そのおじいさんに対して融資の勧誘を始めましたと。このまま物件にお住まいですと高額な相続税の一括返済を免れないので、税務署の命令で自宅を競売に出すことになります。銀行の指示に従って融資契約して自宅とアパートを新築すれば、負債があることになりますから相続の際も減税されます。」
「しかし、現在、自宅や賃貸アパート、仕事場すべてが三井住友銀行によって競売にかけられていますと。住居と収入物件を競売されてしまうと私ども家族は生きるすべがなくなってしまいますと。」

みずほ銀行が私たちにやったのと同様、三井住友銀行は家を守るための相続税対策として年収の何十倍も融資しておきながら、現在では自宅その他を競売にかけているのである。

これに対し、与謝野金融大臣の答弁が以下である。
国務大臣(与謝野馨君)「このお手紙というのは、私のところにこの十年ぐらいいろいろな相談がありましたものと非常に似ております。
 バブルの時代に銀行がやってきて、例えばある酒屋さんのところへやってきて、あなたの五十坪、ビルを建てれば一生遊んで暮らせるみたいなうまい話をして、お金を貸します、建設会社お世話しますと。そういうので結局は返済できない。ビルを造ったけれども借り手はないということで銀行に相談すると、銀行の担当者は替わっていて、全く別の人が出てきて契約書どおりやれと。非常に無責任な非人間的な行動だと私は思います。」

まっとうな答弁である。こういうことがまかり通っている現状は絶対におかしいのである。
私たちのような銀行被害者に対し安易に「自己責任」という言葉を使う一般の方は少なくないが、それは一般の金融消費者として全く損しかしないものである。現在、消費者庁など、様々な分野で消費者の権利の強化の波があるが、銀行の圧力によって、金融消費者の権利ばかりはほとんど顧みられていないのである。

こと銀行に関しては、一般消費者は自らの消費者としての権利を主張せず、むしろ被害者に「自己責任」を押しつけようとする。銀行にとっては「ホクホク」の状態なのである。アメリカでは金融消費者の権利を強める法案が整備されつつあるが、日本ではそのような動きが当の消費者の中に少ないのである。
2009年6月16日『朝日新聞』「米金融規制改革案のポイント」
2009年6月18日『ロイター』「米金融規制改革、金融消費者保護庁の創設に業界は懸念」

消費者の保護を強めようとすると、業界が反発するのはどこも同じである。みずほ銀行などは私たちにするように「自己責任」といって、率先して金融消費者の権利をつぶそうとするだろう。ただ、それに一般の消費者も少なからず同調する傾向があるのは何とも皮肉である。