今月、銀行窓口などで販売されている個人年金などのトラブルが多発していることを主要紙がこぞって報道している。
銀行側のリスク説明が足りず、元本割れを起こしたことに伴うトラブルである。
より問題と思われるのは朝日新聞の記事にあるように、こうした金融トラブルに関して、保険に限ってはすでに一応第三者の専門家が仲介にあたる紛争解決支援の手続き(ADR)が定められているにもかかわらず、銀行業界はこの制度を周知徹底せず、内々に問題を処理していることだ。

そもそも情報ソースは国民生活センターによる警告であり、銀行業界自身からの発表ではないのが批判されるべき点である。できれば隠しておきたいのである。いかに銀行業界が消費者軽視であるかを、改めて示すものである。


「安定した運用の投資信託と聞いて買ったが、為替の変動で価格が大きく下がるとは思わなかった」などの苦情も増加。仕組みが複雑な投資信託や保険もあって、損失がでて初めてリスクに気づき、勧誘時のやりとりが問題になるケースが多いようだ。」「苦情が増加する一方で、トラブル処理の体制は十分とは言えない。」
(2009年7月3日 朝日新聞)

「銀行が窓口(訪問販売も含む)で販売している個人年金保険を巡るトラブルが急増していると、国民生活センターが22日発表した。」(2009年7月23日 読売新聞)

「元本保証がない変額個人年金保険を、元本が保証されるかのように誤解させるケースが多く、国民生活センターが業界団体に改善を求めている。」(2009/07/22 共同通信)


さて、みずほ銀行は最近になっても相変わらず、当方の件に関して責任ゼロの姿勢を貫いているが、そうした利用者軽視の態度はこうしたことにも通底しているといえるだろう。

一方、90年代の日本と同じように金融システムの破綻を起こしたアメリカでは、システム回復を目指すと同時に、大規模な制度改革にも取り組んでいるが、そこでは強固な金融消費者保護のための法律を作ろうとしている。

ガイトナー財務長官はこう述べている。
「下院金融委員会での証言原稿で長官は、今回の金融危機は、金融システムが与信と消費者保護という「最も基本的な責任を果たせなかった」ことを浮き彫りにしたとし、再発を許してはならないとの立場を示した。」「オバマ政権が進めている金融規制改革は、銀行をはじめとする金融機関の管理強化に不可欠との認識を示した。」(2009年 07月 25日 ロイター)

「米金融消費者保護庁の創設を支持」
「連邦預金保険公社(FDIC)のベアー総裁は24日、金融消費者保護庁(CFPA)の創設を支持するとした上で、規制基準の精査・執行をめぐっては、銀行監督当局が引き続き責任の一端を担うべきとの見解を示した。」
(2009年 07月 25日 ロイター)

上記のロイターの記事に関して、日本の場合は消費者庁はできることが決定したが、金融消費者はこの管轄から除外されている。このことをどれだけ多くの人が知っているだろうか?日本もバブル崩壊というシステム破たんがあったにもかかわらず、金融消費者保護もシステム再設計もきわめて不十分なままなのである。


なお、この銀行販売による金融商品で被害にあった方はぜひ、当みずほ銀行被害者の会までご一報ください。