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アメリカではサブプライム問題の解決に向け、FRBのバーナンキ議長を中心にさまざまな提言がなされている。実際にどのような形になるかどうかはまだ不明だが、事態は具体的で包括的な解決策に向けて動き出しているように見える。そこで以下にいくつかニュースのリンクをあげ、当方の被害と関連させつつ日本のバブル崩壊について書きたい。


ロイター 3月15日「米FRB、住宅差し押さえの打撃を和らげるよう努力=バーナンキ議長」=『米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は14日、住宅差し押さえが相次いでいることは無謀な貸出慣行が一因との見方を示し、差し押さえの打撃を和らげるためにFRBはあらゆる努力をすると確約した。』

読売新聞 3月15日「銀行救済策、公的資金活用も選択肢に…米大統領」=『大統領は、救済に関して「米連邦準備制度理事会(FRB)や財務省がモラルハザード(倫理の欠如)と市場安定を注意深く比較検討したことが米国民にわかる形にすることが重要だ」と述べ、安易な救済でモラルハザードを招かないようにすることが必要との認識を示した。』

ブルームバーグ 3月4日「FRB議長:貸し手に「住宅ローン元本削減」要請、差し押さえ抑制で」=『バーナンキ議長は「貸し手は元本減額には消極的であることをFRBに表明している。元本を減額すれば、住宅価格がさらに下落し、再び元本を減額するよう圧力を受けると主張している」ことを明らかにした。しかし、ローン残高を減らせば、「デフォルト(債務不履行)や差し押さえのリスクが低下し、予想される返済が増える可能性がある」と反論した。』


ブルームバーグ 3月15日「バーナンキFRB議長:住宅ローン、あらゆる貸し手への「監視強化」を 」=『バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は14日、ワシントンでの講演で、「この数年みられる住宅ローンには、無責任あるいは杜撰(ずさん)なものが多過ぎる」と述べ、あらゆる住宅ローンの貸し手に対する「監視強化」を求めた。』『バーナンキ議長は4日、差し押さえを回避するため、住宅ローンの元本削減に応じるよう金融機関に求めた。』

テレビ東京 3月5日(動画ニュース) =『バーナンキ議長は元本の削減は借り手を助けるだけでなく、金融機関にとっても貸し倒れのリスクが減るとしています。』


以上のようなニュースからわかるのは、FRBは借り手が自宅を失うことのないように金融機関に元本削減を求めていることだ。その根拠として元本削減のほうが住宅差し押さえよりも利益が出るから、という論理を使っている(この件に関してはこのブログの説明がわかりやすかった)。これに対しはポールソン財務長官などが反対しているようであり政府内部にも異論が多そうだが、少なくとも金融当局トップが可能な限りサブプライム問題の債務者が自宅を失わないような方策を考えているのは確かである。

異論はあるにせよ、バーナンキ議長のサブプライム救済策は市場経済合理性に基づいて、元本削減による債務者の自宅保全策を提案しているわけである。この観点から言えば、私たちはみずほ銀行に対して社会的・道義的責任から元本削減による自宅の維持を求めているのであり、アメリカにおける現在の議論とは確かに異なるといえるかもしれない(日本では銀行絶対有利の法制度上の壁、行政の消極さ、立法府の怠慢からそれしかほとんど不可能なのが実情であり、みずほ銀行はそれをいい事に強硬なのである)。

そのため、当方が要求するような市場原理に基づかない元本削減が行われればモラルハザードが起こり、債務者の返済意欲の減退が起こる、あるいは株主訴訟を起こされるかもしれない、という反論が銀行からなされるのであろう。(実際は社会的責任などお構いなく、ただひたすら利益をあげたいだけである) 

しかし、注意すべきはみずほ銀行はじめ、日本の銀行はバブル崩壊後に総計70兆円の公的資金投入を受けているという事実である。これはアメリカの金融機関とは決定的に異なる。そしてブッシュ大統領が現在浮上している銀行への公的資金投入案に関し、「安易な救済でモラルハザードを招かないようにすることが必要」と発言したことに注目したい。(というかこれは当たり前のことなのだが。。)

日本の銀行は公的資金投入によって経営状況などの報告義務などが課されはしたが、バブル時の銀行の放漫経営に関してはまったくといっていいほど責任の追求は行われなかった。その後、銀行は国民の税金で復活できたという事実に対し釈明も、感謝表明も、利益還元も国民にほとんど行わなかった。ちなみに公的資金返済後、真っ先にみずほ銀行が行ったのは、元頭取に対する数億円の退職金支払いである(2007年5月23日 読売新聞)

そして私たちのような被害者に対してもみずほ銀行は説明責任すら放棄し、社長の「バブル期の融資には問題があった」「「相手の方の御事情を十分配慮するというのは当然」(第154回国会 2002年6月12日)という国会答弁すら棚上げにして債権回収をしようとする。

つまり、モラルハザードを起こしているのは完全にみずほ銀行側なのである。このように日本のメガバンクはどこもかしこもモラルハザードを起こしながら、現在も厚顔無恥なまま平気でいるのである。このようなみずほ銀行に代表される日本の金融機関のモラルハザードを許したのは端的に国の責任であるが、そのことによって当方のような個人被害者が放置されるのである。

このブログの読者も是非日本の金融システムがどれだけ消費者にとって不利にできているかを理解していただきたい。そしてそれは人々の声が大きくなれば変えられるのだ、ということも。